倉知眼科倉知眼科

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白内障手術において眼内に挿入するレンズの特徴や見え方・選択ポイントご説明します。
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眼内レンズとは主に3タイプ

単焦点レンズ(遠方)

裸眼で遠方に焦点が合いますが、近方はぼやけて見えます。

単焦点レンズ(近方-3D)

裸眼で近方に焦点が合いますが、遠方はぼやけて見えます。

多焦点レンズ(40cm~∞)

近方から遠方まで複数の位置に焦点が合います。

自分に合う眼内レンズは短焦点か多焦点か?

眼内レンズの種類と費用

保険適応の単焦点レンズ

【割合別】手術費用の目安(単焦点レンズの場合)

※以下の金額は手術代・レンズ代・検査代などの概算です。
患者様の所得区分や診療内容によって多少前後します。

ご負担割合 片眼の手術
(別々の月に1眼ずつ)
両眼の手術
(同じ月に2眼とも)
1割負担
(75歳以上の一般・低所得など)
約15,000円
(低所得分の場合は
上限8,000円)
上限22,000円
(低所得分の場合は
上限8,000円)
2割負担
(70〜74歳の一般・75歳以上の一定所得)
本来約3万円ですが
上限22,000円で済みます
本来約6万円ですが
上限22,000円で済みます
3割負担
(69歳以下・70歳以上の現役並み所得)
約45,000円
(上限額には届かないため
そのままの額となります)
本来約9万円ですが
上限86,000円で済みます


※一般的な所得(年収約370〜770万円)の場合。

選定療養の多焦点レンズ

上記保険費用+差額レンズ代28~36万円(片眼)
※年間10万円を超えた金額は医療費控除の対象

多焦点レンズに向かない場合

※期待が大きすぎる場合はストレスが大きくなります。

眼鏡が気にならない方

単焦点レンズ+眼鏡(遠用or近用)が見え方の鮮明度は最もよい。

目の病気がある方・80歳以上の方

緑内障・網膜疾患・強いドライアイ・角膜のゆがみ・ 脳の機能低下などがあると、多焦点レンズの性能が出ずに見えにくくなる場合があります。

夜間の自動車運転が多い方

ライトのにじみ(グレア)・まぶしさ(ハロー)により、運転に支障が出る可能性があります。ただし、『ピュアシー』『ビビティ』は問題ありません。

手元の精密作業・色彩重視の方

写真、裁縫、絵画、歯科医などにはやや不向きです 。単焦点+老眼鏡の方が圧倒的に鮮明です。

神経質な方

見え方のわずかな違和感や光の散らばりが気になりやすくなります。一般的には1~3ヵ月で慣れますが、脳の受け入れが悪いと慣れない場合があります。

単焦点レンズを希望する方

※①②③④は選ぶ割合の多い順、慣れやすい順です。
しかし、個人個人で生活スタイルが異なるので必ずしも①が最もよいわけではありません。

現在、ほぼ正視~遠視で老眼鏡のみ、または遠近両用眼鏡を使用している方

①運転・遠くははっきり見たい

⇒ほぼ遠方(-0.5D)、夜間運転多い方は0Dねらい

②運転は日中に近くのみ・家事多い・テレビははっきり見たい

⇒優位眼-0.5D 非優位眼-0.75D

③遠くはそこそこでいい・家事多い・テレビあまり見ない

⇒中間(-0.75~-1.0D)優位眼-0.75D 非優位眼-1.0D(運転免許は要眼鏡の可能性大)

④遠くはぼやけて眼鏡が必要でいいから眼鏡なしで本を読みたい

⇒軽い近視(-2D)にする(テレビや運転免許は要眼鏡)
(※慣れない可能性あり!希望する場合、試しに1日老眼鏡をかけて生活してください!)

現在、軽度近視(-1.5D~-0.75D)でほとんど眼鏡なしで生活している方

①今のままの度数希望・ほぼ中間度数ねらい

⇒優位眼-0.75D非優位眼-1.0D裸眼で運転はぎりぎり?、細かい字や暗いところは老眼鏡必要

②老眼鏡は必要でも遠くをしっかり見たい

⇒ほぼ遠方-0.5D

③夜間は運転しない・やや近方も見えるようにしたい

⇒優位眼-0.75D 非優位眼-1.0~-1.25D

④運転しない・眼鏡で運転でいい・中間~やや近方重視でテレビから遠くはぼやけてもいい

⇒優位眼-1.25~1.5D非優位眼-1.75~-2.0D
※遠方眼鏡必要!慣れない可能性あり!希望する場合、試しに1日老眼鏡をかけて生活してもらう

現在、中等度(ー4D)~軽度(ー2D)の近視でほとんど眼鏡使用している方

①そのままの度数か30cm希望

⇒そのままか-3Dに合わせる。遠方眼鏡必要

②近くは老眼鏡使用して遠くは裸眼で希望(単焦点のコンタクトレンズをしている感覚)

⇒ほぼ遠方(-0.5D)ねらいで老眼鏡必要になる(※近くが裸眼で見えなくなる)

③今までより近くはやや見えにくいが、細かい字と運転以外は裸眼で過ごしたい

⇒中間-1.0~1.5D(優位眼-1.0~1.25D 非優位眼-1.5~1.75D)

現在、中等度~強度近視(-5D~)で普段から必ず眼鏡やコンタクトの方

近方(-3.0D)・中間(-1D~1.5D)・ほぼ遠方(-0.5D)ご希望で可能!
※運転しない又は、80歳以上のご高齢の場合は近方をお勧めします。

①そのままの度数か30cm希望

⇒ほぼ遠方(-0.5D)ねらいで老眼鏡必要

②裸眼で近くを見たい・眼鏡はあった方が落ち着く・80歳以上

近方(-3.0D)

③今よりも近くは見えにくいが、細かい字や運転以外は裸眼で過ごしたい

⇒中間-1.0~1.5D(優位眼-1.0~1.25D 非優位眼-1.5~1.75D)

20歳頃から現在まで、左右の度数に大きな差がある方

①眼軸長の差が2mm以上または後部ぶどう腫など、左右差に慣れていればモノビジョン

⇒左右差を3D以上残す。強度近視眼(弱視眼)は近視残して-3~6D、優位眼は-0.5~2D

②左右差の状態(モノビジョン)がストレスになっているなら左右差を減らす

⇒左右差を-0.5Dで予定し、かえってストレス(不等像視)なら近視が強かった眼にプラスのソフトコンタクトレンズをいれてストレスにならない度数を確認。後日、眼内レンズ追加挿入へ

外出が少なく家事が多い方・85歳以上であまり細かなことはしない方

①ご高齢でも歩行が十分できる方・本や字よりもテレビをよく見る

⇒中間60cm~1m(-1.0~1.5D)にするとだいたいのことは眼鏡なしでほぼ生活して、3m以上をはっきり見たい、細かい字をしっかり見たいときは眼鏡になります。
※ただし、以前の見え方『近くが眼鏡なしでとてもよく見えた!』『遠くが眼鏡なしではっきり見えた!』と比べて悪く感じる可能性はあります。

②もともと近視の方・自力で動けない方・テレビよりも読書や薬の確認が大事

⇒やや近視寄り40~50cm(-2.0~2.5D)

③もともと近視の方で白内障以外の病気の影響で術後視力が出にくい予想の方

⇒近く重視(-3~4D)

WFAの確認事項

角膜高次収差
(Corneal Total HOA)
Cornea HOA RMS
(4.0mm径解析)
〜0.20 μm: 3焦点・EDOF全般OK
0.20〜0.25 μm: 3焦点不可、EDOF推奨
0.25 μm超: 原則単焦点
角膜の光学的乱れの総量。
回折型3焦点は光ロスがあるため、角膜収差が大きいと画質が破綻します。
コマ収差
(Coma)
3次収差
3rd RMS
0.15 μm 未満: 良好
0.15〜0.18 μm 以上: 3焦点回避
角膜の非対称性・傾きを示す指標。
コマ収差が高いと光軸ズレによる片ボケや強いグレアを生じます。
球面収差
(Spherical: SA)
4次収差 (Z40)
(4.0mm / 6.0mm)
正常角膜: +0.20〜+0.28 μm 前後(6.0mm解析時) 角膜の周辺部のピントズレ。
IOL固有の非球面補正量(マイナスSA)との組み合わせを考慮します。
不正乱視・形状指標 Placido Topography(SRI, SAI) パターンが正対称であること
ホットスポットや歪みがないこと
ドライアイ、角膜変形、軽度円錐角膜のスクリーニング。
瞳孔径・光軸ズレ Pupillometry
明所・暗所瞳孔径 / Angle κ
明所: 2.5〜3.5 mm
暗所: 4.5〜5.5 mm
Shift(光軸ズレ) < 0.4〜0.5 mm
多焦点レンズの中心窩アライメントと夜間グレアリスクの判定。

多焦点レンズ3つのしっておくべき注意点

夜間の光の見え方

ピュアシーとビビティ以外は夜間の運転時に車のライトの周りに光の輪が見えたり(ハロー)まぶしく散って見える(グレア)ことがあります。

脳の慣れが必要

複数のピントに脳が慣れてスムーズに見えるようになるまで、数週間から半年程度かかることがあります 。

「高額=最高」ではない

費用の違いは「遠くから手元まで裸眼で見える便利さ」への対価です。
純粋な景色の鮮明さや画質は単焦点レンズの方が勝ります。

※しかし、数年前の多焦点レンズと比べてデメリットはかなり軽減されています。

保険適応の短焦点レンズ

【割合別】手術費用の目安(単焦点レンズの場合)

※以下の金額は手術代・レンズ代・検査代などの概算です。
患者様の所得区分や診療内容によって多少前後します。

表が入る

単焦点レンズ(遠方)

裸眼で遠方に焦点が合いますが、近方はぼやけて見えます。

単焦点レンズ(近方-3D)

裸眼で近方に焦点が合いますが、遠方はぼやけて見えます。

多焦点レンズ(40cm~∞)

近方から遠方まで複数の位置に焦点が合います。

①『夜間運転あり』かつ『近方重視』

優位眼にビビティ、非優位眼にパンオプティクスプロ(アルコン社)

②『近方重視』で『夜間運転はさほど多くない』

優位眼にジェメトリック、非優位眼にジェメトリックプラス (HOYA社)

③『夜間運転あり運転多い』・『眼疾患や加齢変化に強い』『スポーツ重視』『角膜収差や軽い眼疾患ありでも可』・『やや高齢でも可』(※やや手元弱い)

両眼ピュアシーで優位眼に-0.5D、非優位眼に-0.75~-1.0D (Johnson & Johnson社)

④『夜間運転しない』かつ『近方重視』(もともと中等度以上の近視)

両眼パンオプティクスプロ(アルコン社)
両眼ジェメトリックプラス(HOYA社)